チームのリーグ優勝や日本一、そこには助っ人外国人の存在が必要不可欠です。
今回そんな助っ人外国人にスポットを当て、長いライオンズの歴史の中から筆者が独自の目線でピックアップした6人(投手3人、野手3人)の選手を紹介したいと思います。
投手
アレックス・グラマン
はっきりいってライオンズびいきでした。~西武ライオンズの記憶~
https://ameblo.jp/mankenget1115/image-12615821073-14799562722.html
在籍年数6年(2006〜2011)
通算成績
150登板 13勝18敗11H52S 防御率 3.82
キャリアハイ
2008年
55登板 3勝3敗4H31S 防御率1.42
アメリカ合衆国出身、身長193cm、91kgの長身左腕。
2006年最速151キロのストレートと多彩な変化球を武器に先発として左腕不足だった埼玉西武ライオンズに入団。
1年目は先発として4勝6敗、防御率4.26と目立った活躍なく終わる。しかし2年目の2007年途中より中継ぎ転向して覚醒、2ホールド、17セーブを上げクローザーとして定着。
そして、2008年シーズンを通してクローザーとして活躍し31セーブ、防御率1.42と素晴らしい成績をあげチームのリーグ優勝と日本一に貢献した。
ザック・ニール
文春オンライン
https://bunshun.jp/articles/photo/13678?pn=1
在籍年数3年(2019〜2021)
通算成績
49登板 19勝15敗 防御率4.49
キャリアハイ
2019年
17登板 12勝1敗 防御率2.87
月間MVP1回(9月)
アメリカ合衆国出身、身長191cm、95kgの右腕。
2019年手元で変化するツーシームを武器に球を低めに集め打たせて取る投球を武器に埼玉西武ライオンズに入団。
1年目、4月に1勝1敗した後二軍降格。しかし6月に一軍昇格を果たし2勝目を上げてからシーズン終了まで負け無しの11連勝を果たす。「負けない男」と呼ばれ12勝1敗、防御率2.87とチームのリーグ優勝に大きく貢献。外国人投手の11連勝は史上4人目タイで球団としては”郭泰源”の10連勝を抜き球団記録となっている。
郭泰源
週刊ベースボールONLINE
https://column.sp.baseball.findfriends.jp/?pid=column_detail&id=097-20170510-01
在籍年数13年(1985〜1997)
通算成績
272登板 117勝68敗18S 防御率3.16
キャリアハイ
1991年
24登板 15勝6敗1S 防御率2.59
最優秀選手、ベストナイン、ゴールデングラブ賞、月間MVP2回(8、9月)
台湾出身、身長180cm、72kgの右腕。
1985年に最速158キロの豪速球を武器に西武ライオンズに入団。
1年目、初登板で完封勝利。4月は2勝0敗3完封、防御率0.32と圧倒的な成績でいきなり月間MVPを獲得。6月にはノーヒットノーランと1年目から9勝5敗、防御率2.52と素晴らしい成績を残す。
2年目には肩を心配され抑えに回り16セーブを上げ、4年目の1988年、13勝3敗で自身初のタイトル最高勝率を獲得。
7年目の1991年、15勝6敗、防御率2.59と圧倒的な成績を残し最優秀選手、ベストナインゴールデングラブを受賞。
その後も素晴らしい成績を残しチーム黄金期を牽引。その豪速球から「オリエンタル・エクスプレス」の異名でファンから愛され、1997年までの13年間ライオンズで活躍した。
野手
エルネスト・メヒア
スポニチ Sponichi Annex
https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2019/09/20/gazo/20190920s00001173408000p.html
在籍年数8年(2014〜2021)
通算成績
738試合 打率.242 142本塁打 406打点
キャリアハイ
2014年
106試合 打率.290 34本塁打 73打点
ホームラン王、ベストナイン
ベネズエラ出身、身長198cm、118kgの右打ちの長身一塁手。
2014年5月に長身を活かしたパワーを武器に埼玉西武ライオンズに入団。
1年目、初打席で初ホームランを記録。シーズン途中加入ながらも打率.290、34本塁打、73打点を記録しチームメイトの中村剛也と2人でホームラン王を獲得。ベストナインにも選ばれる。
2年目は打率.235と低かったものの27本塁打を放ち、3年目の2016年には打率.252、35本塁打、103打点と初の100打点到達。
2014~2016年のチーム低迷期を支え、後のリーグ2連覇に貢献した。
オレステス・デストラーデ
週刊ベースボールONLINE
https://column.sp.baseball.findfriends.jp/?pid=column_detail&id=097-20190623-12
在籍年数5年(1989〜1992、1995)
通算成績
517試合 打率.262 160本塁打 389打点
キャリアハイ
1990年
130試合 打率.263 42本塁打 106打点
ホームラン王、打点王、ベストナイン、日本シリーズMVP
キューバ出身、身長192cm、99kgの両打一塁手。
1989年6月にスイッチヒッターの強打者として入団。
1年目、デビュー戦で初安打を初ホームランで飾る。シーズン途中加入ながら83試合で32本塁打と驚異的なペースでホームランを量産。
2年目、チームメイトの清原を抑え42本塁打、106打点でホームラン王、打点王の二冠、ベストナインにも輝く。その年の日本シリーズでは巨人相手に8打点を上げ4連勝で日本一になりMVPにも選ばれる。
その後も3年目の1991年、32本塁打、92打点で2年連続のホームラン、打点の二冠、ベストナインに選出。
4年目の1992年は41本塁打で3年連続のホームラン王とベストナインに輝く。
1993、1994年とメジャーに戻るが1995年にライオンズに復帰し現役を引退する。
その圧倒的なパワーと勝負強さから「カリブの怪人」の異名で親しまれ、当時の3、4、5番、秋山、清原、デストラーデの頭文字を取って「AKD砲」と呼ばれ黄金期の最強打線の一角を担った。
アレックス・カブレラ
時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/d4?p=vnz013-jlp01308145&d=d4_bb
在籍年数7年(2001〜2007)
通算成績(NPB他球団在籍時も含む)
1239試合 打率.303 357本塁打 949打点
キャリアハイ
2002年
128試合 打率.336 55本塁打 115打点
最優秀選手、ホームラン王、最高出塁率、ベストナイン、月間MVP1回(8月)
ベネズエラ出身、身長185cm、100kgの右の大砲一塁手。
2001年に圧倒的パワーを武器に入団。
1年目、わずか64試合で30本塁打に到達しプロ野球タイ記録を作る。オールスターでは横浜スタジアムで場外ホームランを放つなど規格外のパワーを見せつけたりと、1年目から49本塁打、124打点と怪物ぶりを発揮。
2年目は前半調子が上がらなかったが、後半7〜9月に3ヶ月連続二桁本塁打(史上初)と持ち返し9月に球団新記録の50号達成。最終的に当時王貞治氏が持っていたシーズン55本塁打の日本記録に並び、55本塁打、出塁率.467で最優秀選手、ホームラン王、最高出塁率、ベストナインを受賞。打率、打点はリーグ2位だった。
3年目の2003年には落合博満氏以来の史上2人目となる2年連続50本塁打、史上初の3年間で150本塁打を達成。その他にも2年連続の打率3割、3年連続の100打点を達成。しかしタフィ・ローズに一本及ばずホームラン王を逃し無冠となるが打率.324、50本塁打、112打点と素晴らしい成績を残す。
5年目の2005年には当時のインボイスSEIBUドームの天井に当たる推定飛距離180mの認定ホームランを放つ。直撃した屋根には今でも記念プレートが取り付けられており伝説となっている。
その後も活躍を続け2007年までライオンズに在籍した後オリックス、ソフトバンクと渡り歩き2012年に引退。12年間で通算1000安打、史上最速の350本塁打を達成し球史に名を残す伝説助っ人として今も語り継がれている。
番外編
デニス・サファテ
獅子の魂@西武ライオンズまとめ
http://sisitama.blog.jp/archives/21985112.html
在籍年数1年(2013)
通算成績(NPB他球団在籍時も含む)
427登板 27勝20敗48H234S 防御率1.57
西武時代
58登板 9勝1敗16H10S 防御率1.87
キャリアハイ
2017年
66登板 2勝2敗3H54S 防御率1.09
最優秀選手、セーブ王、月間MVP1回(8月)、日本シリーズMVP
アメリカ合衆国出身、身長193cm、102kgの豪速球右腕。
広島で2年間クローザーとして活躍した後2013年に入団。
シーズン序盤からセットアッパーに定着しクローザーも任され58登板で16ホールド、10セーブ、防御率1.87と好成績を残すも翌年の契約合意に至らず1年で退団。
その後ソフトバンクに移籍しシーズン最多セーブ記録を樹立するなど大車輪の活躍。もしライオンズに残っていたら間違いなく6選に入れていたであろう選手です。
グレイグ・ブラゼル
スポニチ Sponichi Annex
https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2008/03/27/gazo/G20080327Z00001520.html
在籍年数1年(2008)
通算成績(NPB他球団在籍時も含む)
670試合 打率.269 133本塁打 412打点
西武時代
130試合 打率.234 27本塁打 87打点
月間MVP1回(6月)
キャリアハイ
2010年
143試合 打率.296 47本塁打 117打点
ベストナイン
アメリカ合衆国出身、身長191cm、95kgの左の一塁手。
2008年、オリックスに移籍したカブレラに代わる大砲候補として入団。
開幕から4番を任され130試合に出場し、打率.234、27本塁打、87打点と打率は低かったものの1年目としてはまずまずな成績を残しリーグ優勝に貢献。来季を期待された。
しかしシーズン終盤の10月に頭部に死球を受け負傷し帰国。そのまま退団となった。
その後、翌年2009年途中から阪神に入団し、2010年には47本塁打、117打点でベストナインを獲得。もしライオンズに残っていたら6選に入る選手になっていたかもしれない選手です。
まとめ
以上、埼玉西武ライオンズの歴代助っ人外国人6選でした。実績だけでなく筆者の好みや印象も含まれているので意外な選出もあったのではないかと思います。
またいつか第二弾が出せるくらい助っ人外国人が活躍してくれると良いなと思っている筆者でした。